液化CO2輸送実証船「えくすくぅる」がLPG 輸送実証試験を実施
九州液化瓦斯福島基地で LPG を積載
日本ガスラインは NEDO※1事業※2の事業者の 1 者として主に液化 CO2 輸送実証船「えくすくぅる」を使った輸送実証試験を担っており、2024年 9 月 2 日~4 日の間、長崎県松浦市の九州液化瓦斯福島基地株式会社(基地)において LPG 輸送実証試験を実施した。
本事業では、初期段階で液化 CO2 と LPG の輸送が共に可能な兼用船の有用性が整理・検討された結果、起用する実証船を兼用仕様とすることを決定。本事業で研究開発され、実証船に組みこまれた舶用カーゴタンクシステムも、この決定に則し兼用仕様となっている。
今回、本事業の一環として兼用仕様の有効性を検証するため、先ずは N2 と LPG を使ったカーゴタンクシステムの雰囲気置換を行い、その後、実証船を基地にシフトし、LPG 積荷役、積状態での海上輸送、及び同基地での揚荷役、とのプロセスで実証試験を行った。本事業では、液化 CO2 の輸送実証試験が主体となるが、今後も LPG 輸送実証を複数回実施し、兼用船としてのカーゴタンク及び荷役機器の健全性や輸送時の船体バランスなどを検証する予定。
日本ガスラインは、内航ガス船の豊富な運航ノウハウを活用し、本事業において「えくすくぅる」による船舶輸送実証試験を実施し、その中で液化 CO2 の温度、圧力、流速等の計測・データとしての蓄積・分析を行い、船舶による液化 CO2 の最適な輸送方法や荷役手法の開発に取り組む。
※1 NEDO :国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構
※2 NEDO 事業:CCUS 研究開発・実証関連事業/苫小牧における CCUS 大規模実証試験/CO2 輸送に関する実証試験/CO2 船舶輸送に関する技術開発および実証試験